屋根塗装で必要な工程の一つに「縁切り」があります。
初めて屋根塗装を行う人はもちろん、聞き慣れない言葉なのでどんな作業をするのか
想像がつかない人もいると思います。
屋根塗装において縁切りとは必要な作業なのでしょうか？
少し物騒な名前ではありますが、屋根塗装にとっては重要な工程の一つになるので
覚えておきましょう。
意外と知らない縁切りについて、説明していきたいと思います。
目次
屋根塗装の縁切りとは
屋根塗装において縁切りとは、その名前からもわかるように
“切らなくてはいけない縁”のことを言います。
縁切りとは、スレート屋根の塗装をローラー等で行ったときに
空輪の重ねた部分に塗料が入り込んでしまうことをいいます。
この状態のまま乾燥させると、つなぎ目がふさがってしまい
さまざまな不調を起こす原因になります。
このことからもわかるように、縁切りとは塗料を塗ることによって
隙間がふさがった部分を切る作業のことです。
水はけや流れが悪くなる問題を解消させる重要な役割をしているものです。
基本的に新築の場合縁切りは必要なく、二回目以降の塗装で縁切りを行うようになります。
縁切りは、現在タスペーサーと呼ばれる部材を挿入させることによって行います。
以前はカッターを使用していたことすべて手作業だったのもあり
余計に時間がかかりました。塗装部分を傷つけてしまい、屋根を汚すリスクがあること
お客さまにとってもコストが割高になってしまうなどの問題もありました。
でも、タスペーサーを使うことで、挿入する時間の短縮にもなりますし人件費の削減
塗装を汚す心配もなくなり、以前よりも使いやすくなりました。
カッターよりも使いやすいなど良いことづくめなのが、タスペーサーによる縁切りなのです。
縁切りがないとどうなるの？
縁切りをしているかどうか、戸建てに住んでいてもわからない人もいると思います。
業者任せになっている部分も多く、縁切りについて気にしたことがない人も多いはずです。
縁切りをしていない場合、雨漏りなどが起こりやすくなってしまいます。
屋根に降り注いだ雨水の場合、スレートの瓦の重ねた部分から隙間を抜けるのが
本来の仕組みになります。
屋根のなかに水がたまることのないようにしてくれる仕組みです。
重ねた部分がふさがっていると、屋根の内部に雨水が侵入してしまうため、雨漏りが起きます。
すぐに見つけられるならまだしも、雨漏りが進行してから気付くことも多いので
重症化してしまい取り返しがつかなくなってしまいます。
縁切りは塗装のなかでも簡単にできる作業ではありません。一つ一つ手作業になるので
業者のなかには行わずに終わらせてしまうこともあります。
でも、住んでいる人にとっては、大きな影響を与える部分なのを考えると
いかに縁切りを行うかがとても重要なポイントになってくるのです。
縁切りのトラブルを防ぐにはどうしたらいいの？
業者にとって、できればしたくない作業が縁切りです。
施工の工程を短くしようとすれば、縁切りをしないままで進めたいと考えるものです。
とはいえ、縁切りをしてくれているのかどうかも、やっぱり心配になりますよね。
できれば縁切りの作業が工程に含まれているのかを確認するようにしておきましょう。
その場の口約束ではなく、実際に見積もりなどを確認しておき
しっかりと記載されているか確認します。
言った・言わないにならないように証拠として残せるようにしておきます。
実際に屋根塗装の工事が終わったあとに、縁切りをしているかどうか
写真を送ってもらうようにします。
業者にとってもよくあることなので、お願いしても嫌な顔をすることもないはずです。
それでも嫌な反応をしてくるときは依頼しないのも一つの方法です。
もし、縁切りされていないことがわかった場合、まずは現状を確認することから始めてみてください。
雨漏りこそ起きていないものの、雨水が溜まっていることも考えられます。
次第に雨漏りが起こり始めると、あっという間に家のなかに侵入してしまうこともあります。
屋根塗装については、少しでもおかしいなと思えば業者に確認してもらうのがベストです。
縁切りについても、高所に登って確認するのに危険を伴うこともあります。
無理に登って落ちてしまうことのないように気を付けてくださいね。
まとめ
縁切りは、屋根塗装にとって絶対に必要なものです。
ただし新築の場合は必要のないこともあります。縁切りができていないと
後々大きなトラブルになることも考えられますし、雨漏りの進行が進み
直せなくなってしまうことも考えられます。
縁切りについて、業者のなかには嫌がる人もいますが
住みやすい住環境を整えるうえでも必要なことです。
もし縁切りができていない場合は、早めに業者に相談するようにしてください。
縁切りがないと雨漏りや水漏れなどが起き、建物の老朽化の原因になることも覚えておいてください。
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